
ビットコイン(BTC)の買い方・始め方|購入手順やどこで買うかを解説
ビットコイン(BTC)とは、銀行や政府などの中央管理者を介さずに取引できる代表的な暗号資産(仮想通貨)です。世界中で24時間取引されており、近年は資産運用や長期保有の対象として注目を集めています。
現在では、国内の暗号資産取引所を利用すれば、初心者の方でもスマホ1台で簡単にビットコインを購入できる環境が整っています。さらに、数百円〜数千円程度から取引できるため、少額から経験を積みたい方でも始めやすいのが特徴です。
一方で、ビットコインは価格変動が大きく、購入方法や保管方法を誤ると損失や盗難リスクにつながる可能性もあります。
事前に正しい買い方や、安全に始めるための考え方を理解しておくことが大切です。
本記事では、ビットコインの基本的な購入手順、代表的な購入方法、それぞれの特徴、安全に始めるためのポイントを初心者向けに解説します。
目次
ビットコインの買い方と購入手順
ビットコインは、おもに国内の暗号資産取引所を利用して購入します。
スマホアプリやWebから簡単に始められるようになっており、初心者の方でも比較的利用しやすい環境が整っています。
実際に購入する前には、最低購入金額や口座開設の流れ、セキュリティ対策の方法など、事前に把握しておきたいポイントがあります。
ここでは、ビットコイン購入までの基本的な流れを5つのステップに分けて見ていきましょう。
買う前に知っておきたい「ビットコインはいくらから購入できるのか」
ビットコインは1BTC単位ではなく「0.001BTC」「0.0001BTC」といった小数単位で取引できます。
多くの国内取引所では、数百円〜1,000円程度の少額から購入できるため、まとまった資金を用意しなくても始めやすい仕組みです。
少額購入には、以下のような特徴があります。
大きな損失リスクを抑えやすい
実際の取引に慣れながら経験を積みやすい
価格変動への心理的負担を軽減しやすい
ここで重要なのは、「少額だから安全」より、「同じ値動きでも金額ベースの影響を抑えやすい」という点です。少額で購入しても、価格変動のリスクそのものがなくなるわけではありません。
STEP1:購入前に目的と保有期間を整理する
ビットコインを購入する前に「なぜ買うのか」「どのくらいの期間保有するのか」を整理しておきましょう。
購入の目的によって、適した購入方法や保管方法が大きく変わるためです。
たとえば、目的には以下のような違いがあります。
長期的な資産形成の一部として保有する
短期的な値動きを見ながら売買する
インフレ対策や資産分散の一要素として位置づける
将来的な価値上昇を期待して積立する
目的を整理する理由は、購入額や保管方法、価格変動との向き合い方が変わるためです。たとえば、短期的な売買を前提にする場合は価格を確認する頻度が上がりやすく、長期保有を前提にする場合はウォレット管理の重要性が高まります。
保有期間の考え方は人によって異なり、余剰資金の範囲で少額を長めの時間軸で保有する人もいれば、短期的な値動きを見ながら売買する人もいます。
STEP2:アカウント登録・設定
投資方針を決めたら、次に暗号資産取引所の公式サイトでアカウント登録を行います。
多くの国内取引所では、メールアドレスや電話番号を使って簡単に登録を進められます。
基本的な流れは以下のとおりです。
メールアドレスを登録する
パスワードを設定する
SMS認証を行う
利用規約へ同意する
登録時は、推測されにくい強固なパスワードを設定することが大切です。
暗号資産は不正アクセスの対象になりやすいため、ほかのサービスとの使い回しは避けましょう。
STEP3:口座開設とセキュリティ設定
アカウント登録後は、本人確認(KYC)を行い、正式に口座開設を進めます。
国内の取引所では、法律に基づき本人確認が義務付けられており、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類が必要です。
口座開設後は、必ずセキュリティ設定を強化しておきましょう。
とくに重要なのが「二段階認証(2FA)」です。
二段階認証を設定しておくことで、パスワードが漏洩した場合でも不正ログインのリスクを軽減できます。
加えて、以下の対策も有効です。
ログイン通知を有効化する
出金制限を設定する
フィッシング対策コードを設定する(対応している取引所の場合)
フリーWi-Fi環境でログインしない
暗号資産は自己管理が前提となるため、セキュリティ対策は購入の手順とあわせて考える必要があります。
STEP4:日本円の入金
口座開設が完了したら、ビットコイン購入用の日本円を入金します。
おもな入金方法は、以下のとおりです。
銀行振込
コンビニ入金(一部対応)
インターネットバンキング
入金方法によっては手数料が発生する場合があるため、事前に確認しておきましょう。
また、入金額は購入したい金額に合わせて決められ、最初から大きな金額を入金する必要はありません。
STEP5:ビットコインの購入
日本円の入金が反映されたら、実際にビットコインを購入できます。
購入方法には、おもに以下の2種類があります。
購入方法 | 特徴 |
販売所方式 | 運営会社を相手に暗号資産を売買する |
取引所方式 | ユーザー同士で暗号資産を売買する |
販売所はスプレッド(実質的な手数料)が広くなりやすいものの、操作が簡単で初心者の方でも迷いにくい特徴があります。
一方、取引所は比較的低コストで購入できる可能性がありますが、注文方法はやや複雑です。
販売所と取引所のどちらを使うかは、操作のしやすさとコストのどちらを重視するかによって変わります。
ビットコインを買える場所・主な購入方法と関連商品
ビットコインは暗号資産取引所で購入する方法が一般的ですが、それ以外にも複数の購入手段が存在します。
それぞれ手数料・安全性・利便性・難易度が異なるため、自分の投資目的や経験レベルに合った方法を選ぶことが大切です。
ビットコイン、またはビットコインの価格に連動する商品を購入できるおもな場所・方法は、以下のとおりです。
暗号資産取引所
ブローカーサービス
ビットコインETF(ビットコイン自体は取得しない関連商品)
P2P(個人間)取引
ビットコインATM
その他の購入方法・関連商品
ここでは、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。
暗号資産取引所(日本で最も一般的な方法)
日本でビットコインを買う場合、金融庁に登録された暗号資産取引所を利用するのが一般的です。
初心者向けアプリを提供している取引所も多いため、初めてビットコインを購入する方にも利用しやすいでしょう。
メリット | デメリット |
日本語に対応している | 取引所によって手数料が異なる |
一定の法規制や管理体制のもと運営されている | ハッキングリスクがゼロではない |
スマホアプリで簡単に管理できる | メンテナンス時は取引できない場合がある |
積立投資サービスを利用できる |
|
なお、取引所には以下2つの購入方法があります。
販売所方式
取引所(板取引)方式
詳細を見ていきましょう。
販売所方式
販売所方式とは、暗号資産取引所を相手にビットコインを売買する方法です。
ユーザーは提示された価格でそのまま購入できるため、操作がシンプルで初心者にも理解しやすい方法とされています。
スマホアプリでは数タップで購入できるケースが多く、直感的に利用しやすい点が特徴です。
一方で、スプレッドと呼ばれる実質的な手数料が広くなりやすく、コスト面では不利になる場合があります。
メリット | デメリット |
操作が簡単で初心者向け | コストが高くなりやすい |
すぐに購入しやすい | 希望価格を細かく指定しにくい |
流動性不足が起きにくい | 短期売買には不向きな場合がある |
スマホアプリで使いやすい | 取引コストを把握しにくい |
販売所方式は「初心者向け」と言われることがありますが、その背景には、注文相手を自分で探す必要がなく、画面操作がシンプルであることがあります。その一方で、わかりやすさの代わりにスプレッドが広がりやすい点は押さえておきたいところです。
取引所(板取引)方式
取引所方式は、ユーザー同士でビットコインを売買する方法です。
「板」と呼ばれる注文画面を利用し、自分で価格を指定して注文できます。
販売所方式よりもスプレッドが狭く、比較的低コストで取引できる点が大きな特徴です。
その反面、注文に慣れていない初心者の方には操作がやや複雑に感じられる場合があります。
メリット | デメリット |
手数料を抑えやすい | 操作がやや難しく、板の見方に慣れが必要 |
希望価格で注文しやすい | 注文がすぐ成立しない場合がある |
価格条件を見ながら購入しやすい | 流動性が低い銘柄は取引しにくい |
取引所方式が低コストとされるのは、ユーザー同士の需給で価格が決まるためです。ただし、板が薄い場合には希望価格ですぐ買えないこともあるため、価格面と成立しやすさの両方を見る必要があります。
ブローカーサービス
ブローカー(仲介業者)を通じてビットコインを購入できるサービスです。
海外サービスを中心に提供されており、シンプルな操作性や豊富な銘柄数が特徴としてあげられます。
流動性が高く、大口取引や急ぎの購入に向いている方法ですが、日本では海外ほど一般的ではありません。
個人投資家がビットコインに触れる場合は、暗号資産取引所を利用するケースが大半です。
メリット | デメリット |
操作がシンプル | 手数料が高い傾向 |
多くの暗号資産に対応している | 日本語非対応の場合がある |
クレジットカードで購入できる場合がある | 日本の法規制と異なる場合がある |
海外サービスは機能が豊富 |
|
日本の金融庁未登録業者が含まれるケースもあるため、利用時は安全性や規制対応を十分確認する必要があります。
ビットコインETF(価格に連動する関連商品)
ビットコインETFは、ビットコイン価格に連動する金融商品です。
証券会社を通じて株式のように売買するため、ウォレットの管理が不要で、従来の投資商品に近い感覚で投資できます。
ただし、2026年10月時点で、国内の証券取引所にはビットコインを投資対象とするETFは上場していません。
国内での取り扱いについては、令和8年度税制改正の大綱に投資信託に関する政令の改正を前提とした税制上の措置が盛り込まれていますが、取り扱いが始まる時期は決まっていません。
メリット | デメリット |
ウォレット管理が不要 | 管理手数料が発生する場合がある |
株式投資に近い感覚で売買できる | 利用環境が限定的な場合がある |
セキュリティ管理の負担を軽減できる | 24時間取引ではない |
ビットコインETFは「ビットコインそのものを持つ」のではなく、「価格に連動する金融商品を保有する」という点で、現物保有とは性質が異なります。
また、秘密鍵を自分で管理できないことや、管理手数料がかかることなども異なるポイントです。
P2P(個人間)取引
ユーザー同士が直接ビットコインを売買する方法で、対面またはオンラインプラットフォームで取引します。
仲介業者を介さないため、自由度の高い取引が可能ですが、取引相手とのトラブルや詐欺リスクに注意が必要です。
メリット | デメリット |
個人間で柔軟に取引できる | 詐欺やトラブルに巻き込まれる可能性がある |
支払い方法の自由度が高い | 法規制リスクがある |
海外では利用者が多い | 取引相手選びが重要 |
一部地域では利便性が高い |
|
現在はエスクロー機能(第三者預かりサービス)付きのP2Pサービスもありますが、初心者には難易度が高い方法と考えられます。
ビットコインATM
現金などを使ってビットコインを購入できる専用端末です。
海外では比較的普及していますが、日本国内では2025年9月から一部の事業者が運用を始めたばかりで、設置場所は限られています。
メリット | デメリット |
現金で購入できる場合がある | 手数料が高い傾向 |
手軽に利用しやすい | 日本では設置場所が限られる |
アプリ不要で使えるケースがある | 購入上限が設定される場合がある |
海外旅行中に利用できる場合がある | 本人確認が必要な場合がある |
ATM操作のみで購入できる手軽さはありますが、手数料がかさみやすい点に注意が必要です。
その他の購入方法・関連商品
上記で紹介した一般的な購入方法以外にも、以下のような選択肢があります。OTCデスクはビットコインそのものを売買する方法ですが、デリバティブ取引ではビットコイン自体は取得しません。
OTCデスク(大口取引)
デリバティブ取引
いずれも中上級者や法人投資家向けの手法であり、初心者の方が最初に選ぶ方法としては一般的ではありません。
OTCデスク(大口取引用)
OTC(Over The Counter)デスクは、市場を通さず相対取引で大口売買を行うサービスです。
おもに機関投資家や高額投資家が利用しており、市場価格への影響を抑えながら大量取引を行える特徴があります。
メリット | デメリット |
大口取引による価格変動を抑えやすい | 一般投資家には利用しにくい |
流動性不足を回避しやすい | 最低取引額が高い場合がある |
専任担当者が付く場合がある | 利用可能な業者が限られる |
プライバシーを確保しやすい | 手数料体系が分かりにくい場合がある |
取引量や価格が市場に公開されないため、他者に知られにくい形で取引できる場合があります。
まとまった金額のビットコインを一度に売買したい場合などに使われます。
デリバティブ取引(価格に連動する関連商品)
ビットコイン価格を対象とした先物取引などを指します。
少額資金でも大きな取引が可能ですが、その分リスクも大きくなります。
価格変動によって短期間で大きな利益を狙える一方、大きな損失が発生する可能性もある点に注意が必要です。
メリット | デメリット |
少額資金でも大きな取引が可能 | 損失リスクが大きい |
下落相場でも利益を狙える | ロスカットの可能性がある |
短期売買に向いている | レバレッジ管理が必要 |
ヘッジ手段として利用できる |
|
デリバティブ取引は、現物保有とは異なり、価格変動へのエクスポージャーを拡大しやすい仕組みです。そのため、初心者がビットコインの仕組みを理解する入り口として使う方法とは言いにくいでしょう。
ビットコインウォレットの選び方
ビットコインウォレットは、ビットコインへのアクセスを可能にする秘密鍵を管理するためのツールです。
秘密鍵の管理を誤ると資産を失う可能性があるため、自分の利用目的や保有期間に合ったウォレットを選ぶことが欠かせません。
ビットコインウォレットには、大きく分けて以下の2種類があります。
インターネット上で利用する「ホットウォレット」
オフラインで管理する「コールドウォレット」
ここでは、初心者が押さえておくべきビットコインウォレットの種類と特徴について解説します。
短期利用向け(ホットウォレット)
インターネットに接続した状態で利用するウォレットのことです。
暗号資産取引所のウォレットや、スマホアプリ型ウォレット、ブラウザ拡張機能型ウォレットなどがあります。
おもな特徴は、以下のとおりです。
常にネット接続されているため、送金や売買を素早く行いやすい
初心者でも操作しやすい
無料で利用できるケースが多い
一方で、オンライン接続されている以上、不正アクセスやハッキングのリスクがあります。
取引所側のセキュリティリスクにも影響を受けるため、長期的に大きな資産を保管する用途には慎重な判断が求められます。
少額運用や短期売買、日常利用ではホットウォレットを活用しつつ、長期保有分は別管理する方法が一般的です。
長期保管に推奨される方法
長期間ビットコインを保有する場合は、セキュリティを重視した保管方法が推奨されます。
代表的なのが以下の方法です。
ハードウェアウォレット
マルチシグウォレット
いずれも、不正アクセスや盗難リスクを軽減しやすい特徴があります。
詳細を見ていきましょう。
ハードウェアウォレット
秘密鍵をUSB端末のような専用機器を使用し、オフラインで管理するウォレットです。
通常時はインターネットから切り離されているため、オンライン経由のハッキングのリスクを抑えやすくなります。
長期保有者の間では、代表的なコールドウォレットの一種として利用されています。
ただし、端末の紛失に備えてリカバリーフレーズ(ウォレット自体を復元するキー)の管理を徹底しなければなりません。
具体的な対策は、以下のとおりです。
決して他人に教えない(サポート窓口を装った詐欺に注意する)
紙や金属プレートにメモして保管する
災害などに備え、複数箇所に保管する
リカバリーフレーズはパスワードと異なり、再設定ができません。
紛失するとビットコインへ永久にアクセスできなくなるおそれがあるため、管理が極めて重要であることを認識しておきましょう。
マルチシグウォレット
マルチシグウォレットは、複数の秘密鍵を組み合わせて承認を行うウォレットです。
通常のウォレットは1つの秘密鍵だけで送金できますが、マルチシグでは2つ以上の承認が必要になります。
たとえば「3つの鍵のうち2つ必要」といった設定が可能で、1つの鍵が盗まれても即座に資産を失いにくい点が特徴です。
マルチシグウォレットは、おもに以下のような用途で利用されています。
法人での資産管理
家族間での共同管理
高額資産の長期保管
セキュリティ強化目的
一方で、設定や管理が複雑になり、初心者には難易度が高い側面もあります。
最悪の場合、自分自身が資産へアクセスできなくなるリスクもあるため、十分理解したうえで利用することが大切です。
関連記事:ビットコインウォレットとは|種類、選び方、セキュリティ対策を徹底解説
ビットコインを安全に保管する方法
ビットコインは、銀行預金のように金融機関が管理してくれる資産ではありません。
実際には「秘密鍵」を持っている方だけが、そのビットコインを自由に動かせます。
そのため、ビットコインを所有することは「誰が秘密鍵を管理するのか」を考えることでもあります。
取引所へ預けたままにしている場合、秘密鍵を管理しているのは取引所です。
利便性は高い一方で、過去にはFTXやMt.Goxのように取引所が破綻し、利用者が資産を引き出せなくなった事例もありました。
もちろん日本の暗号資産取引所は、顧客資産の分別管理やコールドウォレット保管など、安全対策を強化しています。
ただし、最終的に管理を自分で行っているわけではない点は理解しておく必要があります。
ビットコインのおもな保管方法を、改めて整理しておきましょう。
取引所へ預けたままにする
スマホやPCのホットウォレットで管理する
ハードウェアウォレットなどで自己管理する
ビットコインを長く安全に保有するためにも、早い段階から保管方法を理解しておきましょう。
ビットコインを買う・保有する主な理由
ビットコインは「長期的な資産保有手段」として世界中で注目されています。
過去の価格の推移を振り返ってみましょう。
時点 | BTC/USD 終値 |
2016年1月1日 | 約440ドル |
2019年1月1日 | 約3,800ドル |
2023年1月1日 | 約1万6,600ドル |
2025年10月6日 | 約12万4,700ドル |
2026年10月7日 | 約8万3,300ドル |
※Coinbase Exchange(BTC/USD)の日次終値。UTC基準(各日0:00〜24:00の最後の約定価格)。出典:Coinbase Exchange 公式API(2026年10月9日取得)。
これらは過去の価格であり、今後の値動きを示すものではありません。各時点のあいだには、価格が大きく下落した時期もありました。
価格上昇の背景としてよく挙げられるのが、プログラムされた供給量制限による「希少性」です。
ここでは、多くの人がビットコインを買う・保有する理由を深掘りして解説します。
長期的な資産の価値保存や資産分散
ビットコインは、「デジタルゴールド」と呼ばれることもあり、長期的な価値保存手段として注目されています。
その理由の1つが、発行上限による希少性です。
ビットコインには、発行枚数が「2,100万枚まで」と上限が設けられており、法定通貨のように供給過剰になりにくい仕組みです。
さらに、約4年ごとに新規供給量が半減する「半減期」があるため、供給量の見通しが比較的読みやすい資産として捉えられることがあります。
また、株式や不動産などとは異なる要因で価格が動く場面もあり、資産分散の一要素として位置づける見方もあります。
ただし、ビットコインは価格変動が大きいため「安全資産」とは異なる性質である点には注意が必要です。
価格変動の大きさに注目する見方
ビットコインが注目される大きな理由の1つが、高い価格上昇率です。
過去には短期間で大幅に価格が上昇した時期があり、売買のタイミングによって大きな利益が出た例がある一方、大きな損失が出た例もあります。
価格上昇の要因として、以下のようなものが挙げられます。
半減期による新規発行量の減少
世界的な需要拡大
機関投資家の参入
ETF市場の拡大
長期保有者の増加
一方で、同じ理由で下落幅も大きくなりやすいため、価格変動は保有理由であると同時にリスク要因でもあります。
中央管理者がいない資産保有
ビットコインは、銀行や政府などの中央管理者を介さず、個人同士が直接価値をやり取りできる分散型ネットワークで運営されています。
ブロックチェーン技術により、データの改ざんが極めて困難で、高セキュリティかつ透明性の高い取引が実現できる仕組みです。
具体的な特徴は、以下のとおりです。
特定の国家や企業に依存しないため、単一の管理者の判断でシステムを止めることが難しい
世界中のユーザーが共同で取引台帳を管理・共有するため、データの改ざんが極めて困難
インターネット環境があれば、どこでも誰でも利用可能
ブロックチェーン技術を基盤として成り立っている分散型ネットワークは、ビットコインの信頼性の根幹ともいえます。
誰にも取り上げられにくい資産
銀行口座の場合、金融機関や国家の規制によって送金制限や口座凍結が行われるケースがあります。
一方、ビットコインは分散型ネットワーク上で管理されており、秘密鍵を自分で管理している場合は、中央管理者から一方的に資産を操作されにくい構造を持っています。取引所に預けている場合は、取引所の管理下にある点に注意が必要です。
ただし、これは「完全に無敵な資産」という意味ではありません。
秘密鍵を紛失した場合は本人でもアクセスできなくなるほか、詐欺やハッキング被害のリスクも存在します。
自由度が高い反面、自己管理責任も大きい資産であると理解することが大切です。
ビットコイン初心者が検討できる「積立」という方法
ビットコイン投資に興味があっても「いつ買えばよいか分からない」「価格変動が怖い」と感じる方は少なくありません。
実際、ビットコインは短期間で価格が大きく変動することがあり、一度にまとまった金額を投資すると高値掴みのリスクもあります。
そうしたなかで、初心者が選ぶ方法のひとつとして挙げられるのが「積立投資」です。
積立とは、毎月・毎週など決まったタイミングで、一定金額のビットコインを継続的に購入する方法を指します。
積立サービスを提供している国内取引所もあり、数百円から数千円程度の少額で設定できる場合があります。積立が選択肢として検討される主な理由は、以下のとおりです。
購入を自動化できる
購入価格を分散できる
仕組みがシンプルで始めやすい
心理的なストレスが軽減される
それぞれ見ていきましょう。
積立の特徴1:購入を自動化できる
積立投資の大きなメリットは、毎月決まった日に自動でビットコインを購入でき、自分でタイミングを判断する必要がないことです。
通常の裁量取引では「今買うべきか」「まだ下がるのではないか」と売買タイミングに迷いやすい傾向があります。
しかし、積立であれば毎回チャートを見る必要がないため、感情的な売買も防止しやすくなります。
これは「積立が有利」というより、購入判断をルール化しやすいことに意味があると考えられます。
積立の特徴2:購入価格を分散できる
一定金額を定期的に購入する場合、価格が高いときには購入量が少なくなり、価格が低いときには購入量が多くなります。このように購入時期を分散する考え方は、「ドルコスト平均法」と呼ばれます。
一括購入の場合は購入直後に価格が下がる可能性がありますが、積立なら複数回に分けて購入するため、購入時点を一点に集中させにくい特徴があります。
ただし、平均購入価格が必ず有利になるわけではなく、相場が長期的に下落した場合には評価額が購入額を下回る可能性があります。購入時期を分散する方法であり、損失を防ぐ仕組みではない点には注意が必要です。
積立の特徴3:仕組みがシンプルで始めやすい
積立投資は、基本的に「積立金額」「積立頻度」「引き落とし方法」を設定するだけで開始できます。
設定後は自動的に購入が続くため、複雑な注文操作を覚える必要がありません。
また、最近はスマホアプリだけで簡単に設定できる取引所も増えており、少額から始めやすくなっています。
「まずはビットコインの仕組みに触れてみたい」といった方が、入口として利用することもある方法です。
積立の特徴4:心理的なストレスが軽減される
ビットコインは値動きが大きいため、短期売買では価格変動に一喜一憂しやすくなります。投資に不慣れな方は、急落時に不安から売却してしまうケースも少なくありません。
一方、積立投資は定期的に買い続けることが前提になるため、短期的な価格変動を過度に気にしにくくなります。
これは、短期的な成果を求めない設計だからこそ得られる特徴です。初心者の方が、無理のない範囲でビットコインの値動きに慣れていく方法のひとつとして挙げられることがあります。
関連記事:ビットコイン積立投資(DCA)の始め方と効果:長期的に資産を築くための実践ガイド
ビットコイン購入における注意点
ビットコインを「価格が上がりそうだから」といった理由だけで購入すると、急落時に冷静な判断ができなくなることがあります。
ビットコインの購入を検討する際は、メリットだけでなくリスクや制度面もあわせて理解しておくことが大切です。
ここでは、ビットコイン購入前に知っておきたいおもな注意点を解説します。
ボラティリティ(価格変動)リスクの理解
ビットコインは、株式や為替と比較しても短期間で大きく価格が変動しやすく、1日のうちに大きく上下することもあります。
実際、過去には短期間での大幅上昇や急落が何度も発生しています。
価格変動が大きくなるおもな要因として、以下が挙げられます。
市場規模が株式市場より小さい
世界的ニュースや規制発表の影響を受けやすい
投資家心理の影響が大きい
レバレッジ取引による変動拡大
短期的な値動きに振り回されないためにも、余剰資金で向き合うことが重要です。
売買手数料を事前に確認しておく
ビットコイン取引では、以下のようにさまざまな手数料・コストが発生する可能性があります。
売買手数料
スプレッド
日本円の入出金手数料
送金手数料
レバレッジ関連手数料
初心者の方が見落としやすいのが「スプレッド」です。
販売所方式では、購入価格と売却価格に差が設けられており、実質的な手数料として機能しています。
「手数料無料」と表示されていても、スプレッドが広い場合はコスト負担が大きくなる点に注意しましょう。
取引所選びでは、一見した手数料の安さだけでなく、総コストを確認することが大切です。
必ず匿名取引ができるわけではない
ビットコインの取引履歴はブロックチェーン上に公開・記録されます。
また、国内の取引所では本人確認(KYC)が義務化されています。
ウォレットアドレスに氏名は表示されませんが、取引所の本人確認情報と結び付くため追跡される可能性がゼロではありません。
一部のP2P取引やATMでは匿名性が高いケースもありますが、法規制や安全性には十分注意が必要です。
ビットコインはあくまで「仮名性」であるため、完全な匿名を期待すると認識のズレが生じる可能性があります。
トラベルルール(送金時の情報通知の規制)が存在する
日本では、国際的な基準に沿って、2023年6月から暗号資産送金時に「トラベルルール」と呼ばれる規制が導入されています。
これはマネーロンダリング対策の一環であり、一定条件を満たす送金時に、利用者情報を相互に共有する仕組みです。
トラベルルールによって、一部ウォレットや海外取引所への送金に以下のような制限がかかる場合があります。
通知に対応していない、または異なる通知システムを使う取引所へ送金できない場合がある
送金時に追加確認が必要
ウォレット種別によって制限が異なる
自由にどこへでも送金できるとは限らず、実際には各国規制や取引所ルールの影響を受ける点に注意が必要です。
管理・保管は自己責任が基本である
ビットコインは、基本的に自己責任で管理する資産です。
秘密鍵やリカバリーフレーズを紛失すると、自分自身でも資産へアクセスできなくなる可能性があります。
また、不正送金が発生した場合でも、原則としてブロックチェーン上の取引は取り消せません。
そのため、以下のような管理意識が不可欠です。
二段階認証を設定する
リカバリーフレーズを厳重管理する
フィッシング詐欺に注意する
長期保有分はコールドウォレットを活用する
ビットコインは自由度が高い反面、自分で守る責任も大きい資産であることを理解しておきましょう。
ビットコインにかかる税金の把握
個人がビットコイン売買などで得た利益は、原則として「雑所得」に分類され、税金が発生する可能性があります。
課税対象となるおもなケースは、以下のとおりです。
ビットコインを売却して利益が出た
ほかの暗号資産へ交換した
商品・サービス決済に利用した
マイニング報酬を得た
保有しているだけでは課税されませんが、日本円へ換金していなくても課税対象になり得る点には注意が必要です。
なお、暗号資産で損失が出ても、給与所得などとは損益通算できず、翌年以降への繰越控除も認められません。
なお、2026年3月に成立した改正所得税法により、金融商品取引法の改正が施行されたあと、国内の登録業者を通じた一定の暗号資産取引について課税方式が変わる予定です。適用開始は改正金融商品取引法の施行日に連動するため、2026年10月時点では確定していません。
取引履歴や取得価格、手数料を含むすべての記録を残しつつ、必要に応じて税理士へ相談することも検討しましょう。
関連記事:ビットコインの税金はいくら?現在の税率と確定申告、税制改正で変わること
継続的な管理と確認が必要
ビットコイン市場は常に変化しているため、継続的な管理と情報確認が必要です。
以下のような点は定期的にチェックしましょう。
取引所のセキュリティ情報
不審ログイン履歴
ウォレットのアップデート
法規制の変更
税制改正情報
また、保有する目的や資産配分の定期的な見直しも求められます。
価格を毎日追う必要はありませんが、急激な市場変動や重要なニュースがあったときには、一度状況を確かめておくと安心です。
ビットコインの購入に関するよくある質問
ビットコインを買う際に「どれくらい・どこで買うべきか」「税金はどうなるのか」など、さまざまな疑問を持つ方も多いでしょう。
ここでは、ビットコイン購入に関して初心者の方からよく寄せられる質問をQ&A形式でまとめました。
Q1:どのくらいのビットコインを買うべきですか?
購入額に決まった正解はなく、個人の状況やリスク許容度によって異なります。
一般的には、以下のような考え方がよく用いられます。
なくなっても生活に支障が出ない範囲で始める
最初は少額から試す
一度に購入せず、積立などで分けて購入する
全資産をビットコインへ集中させない
ビットコインは価格変動が大きいため、生活費や緊急資金まで投資に回すのは避けましょう。
Q2:1ビットコイン全部を買う必要はありますか?
1BTCを丸ごと購入する必要はありません。
ビットコインは「0.01BTC」「0.001BTC」などの小数単位で、数百円程度から購入可能です。
また、一度にまとめて購入するのではなく、毎月少しずつ購入する積立(ドルコスト平均法)という方法もあります。
Q3:最も安全なビットコインの買い方は?
一般的には、金融庁登録済みの国内暗号資産取引所を利用する方法が比較的安全とされています。
国内取引所は日本の法規制に基づいて運営されており、本人確認やセキュリティ体制が整備されているケースが多いためです。ただし、法規制のもとで運営されていることが、資産の安全を保証するものではありません。
また、安全性を高めるためには、以下の対策も不可欠です。
二段階認証(2FA)を設定する
強固なパスワードを使用する
フィッシング詐欺に注意する
長期保有分はコールドウォレットで管理する
「どこで買うか」だけでなく「どのように管理するか」も安全性に大きく関わります。
Q4:初心者は販売所と取引所のどちらで買うべきですか?
操作の簡単さを重視するなら販売所、コストを重視するなら取引所が選ばれることが多いようです。
販売所方式は、提示価格でそのまま購入でき、初心者でも直感的に利用しやすい点が特徴です。
一方、取引所方式はユーザー同士で売買する形式のため、比較的低コストで購入しやすいメリットがあります。
購入方法 | 特徴 |
販売所 | 操作が簡単だが、スプレッド(実質的な手数料)が広め |
取引所 | 手数料を抑えやすいが、操作には慣れが必要 |
どちらが合うかは、取引の頻度や金額、操作への慣れによって異なります。
Q5:ビットコインを買うと税金はかかりますか?
ビットコインを「購入しただけ」の段階では、原則として税金はかかりません。
ただし、以下のようなケースで利益が発生すると、課税対象になる可能性があります。
売却して利益が出た
ほかの暗号資産へ交換した
商品・サービス決済に利用した
マイニング報酬を得た
一定以上の所得がある場合は、確定申告が必要になるケースもあります。
税制は見直しが予定されているため、最新情報を確認しつつ、必要に応じて専門家へ相談することも大切です。
まとめ
ビットコインは、世界的に注目されている代表的な暗号資産であり、現在では初心者でも少額から購入しやすい環境が整っています。
国内の暗号資産取引所を利用すれば、スマホ1台で口座開設から購入まで進めることが可能です。
一方で、ビットコインには以下のような注意点もあります。
価格変動が大きい
保管・管理は自己責任
セキュリティ対策が不可欠
税金や規制への理解が必要
ビットコインとの向き合い方は、個人の状況やリスク許容度によって異なります。
仕組みやリスクを理解したうえで、自分にとって無理のない範囲かどうかを考え、関わり方を判断することが大切です。
私たちビットコインジャパンは、日本中の誰もがビットコインを自由に使いこなせる社会をつくることを目指しています。そのために、個人や企業のみなさんに向けた学習プログラムや、新しい活用のためのアイデアを提供していますので、ぜひご覧ください。



