ビットコイン投資について学んでみよう! 現物ビットコインとメタプラネットの違いをやさしく解説

ビットコイン投資について学んでみよう! 現物ビットコインとメタプラネットの違いをやさしく解説

Hiyoko ₿
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こんにちは、Hiyoko ₿です。いつも Bitcoin.jp をご覧いただき、ありがとうございます。

私はビットコイン、そしてビットコインに関わる企業が大好きで、普段は X(旧Twitter)で、ビットコインの仕組みや関連企業の構造を数学的な観点からわかりやすく発信しています。

また「ビットコインを日常のファッションに」というコンセプトのもと、AIアート作品『ビットコインシスターズ』を通じた表現活動も行っています。

この度、Bitcoin.jpとのコラボ記事をお届けします。

今回の内容は、

ビットコイン投資について学んでみよう!

現物ビットコインとメタプラネットの違いをやさしく解説

です!

現在、日本国内においてビットコインへの投資(または購入)を考える際、その入り口は大きく分けて2つあります。

一つは「個人でビットコインそのもの(現物)を持つ」こと。 もう一つは「ビットコインを戦略的に保有する企業(いわゆるビットコイントレジャリー企業)の株を持つ」ことです。

なお、米国などの海外では2024年1月11日より「現物BTC ETF」の取引が開始されましたが、現在、日本では取り扱いがありません。 そのため、日本の投資家にとってはこの2つが主要な選択肢となります。どちらも「ビットコインの価格上昇を狙う」という目的は多くの方で共通しますが、両者で仕組みや享受できるメリット・デメリットが大きく異なります。

具体的にそれぞれの特徴を見ていきましょう。

1. 現物ビットコイン(またはビットコイン現物取引)とは?

現物ビットコインとは、シンプルに「ビットコインそのものを取得し、自分の資産として保有すること」を指します。

参考までに投資の世界には、現物とは異なる取引方法として、「レバレッジ取引」や「先物取引」があります。

レバレッジ取引とは:

少ないお金を担保にして、より大きな金額を動かす取引方法です。

先物取引とは:

将来のある時点(またはルール)で売買する約束を取引する方法です。

これらは現物取引とは異なり、ビットコインそのものを保有するというより、主に価格の上げ下げによる利益を狙う点が特徴です。

対して「現物」とは、金(ゴールド)の延べ棒を購入して保管するように、モノ(ビットコインの場合はデジタル通貨)自体を直接個人で所有するのが最大の特徴です。

では、現物ビットコインには主にどのような特徴があるのでしょうか?

現物ビットコインの特徴(5つのポイント)

現物ビットコインを保有することには、主に以下の5つの特徴があります。

① 資産として自由に移動・利用できる 

暗号資産取引所に預けておくだけでなく、自分専用の「プライベートウォレット(デジタル上の個人の財布)」へ移して自由に管理できます。特定の銀行や企業を介さず、時間を問わず世界中に送金したり、決済に利用したりできる「直接的な所有権」を持てる点が最大の特徴です。

② 保有枚数は追加で売買しない限り変わらない 

現物ビットコインの保有では、1BTCは常に1BTCです。市場価格がどれだけ変動しても、追加で購入したり売却したりしない限り、手元にある数量が増減することはありません。これは金(ゴールド)の現物を保有するのと同様の「シンプルな投資スタイル」といえます。

③ 追加の入金要求や強制的な売却がない

ビットコインの現物取引は自己資金の範囲内での投資となるため、相場の急変時に追加で資金を求められる(追証といいます)ことや、システムによって強制的に売却される(ロスカットといいます)といったリスクがありません。損失は最大でも投資した金額の範囲内に留まります。

④ 24時間365日いつでも取引できる自由度

株式市場とは異なり、ビットコイン市場に休日はありません。深夜や土日祝日でも、自分の判断で即座に売買や移動ができるため、世界中のニュースや価格変動に対してタイムリーに反応できる強みがあります。

⑤ カストディ(保管)のリスクと自己責任

現物ビットコインの保有において最も留意すべき点は、資産の安全性が「自己管理能力」に依存することです。秘密鍵(ウォレットへアクセスする際の重要なパスワード)を紛失すれば資産へアクセスする手段が永遠に失われ、誤ったアドレスへビットコインを送金すると、取り戻すことは困難な場合があります。管理を自分で行うからこそ、秘密鍵の盗難や紛失に対して全責任を負うという、現物資産ならではの性質があります。

2. ビットコイントレジャリー企業とは?

ビットコイントレジャリー企業とは、能動的な経済活動を行う『事業会社』として、ビットコインを企業の主要な財務資産に位置づけ、その「保有・積み上げ」を経営戦略の柱とする上場企業を指します。

ビットコイントレジャリー企業の特徴として、「事業で得た収益」や、上場企業ならではの「資金調達力(株式増資や社債の発行、優先株式の発行など)」を活かして、組織的かつ戦略的にビットコインを継続購入し、保有量を増やしにいける点が挙げられます。

この投資スタイルの先駆者が、米国のストラテジー(旧マイクロストラテジー)です。同社は2020年8月より「企業の信用力や資金調達力を活かしてビットコインを買い、保有し続ける」という戦略を打ち出し、世界的に注目されました。

日本では、メタプラネットが2024年4月8日より、このモデルを本格的に導入したパイオニア企業です。

※ビットコイントレジャリー企業という考え方について、より詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。

現物取引との違い

ここまでを踏まえると、

購入した分だけをそのまま保有する「シンプル」な現物ビットコインに対し、ビットコイントレジャリー企業は、事業収益や資金調達力を活用して「能動的」にビットコインを増やし続ける『事業会社』そのものへの投資であることが分かります。

この性質の違いは、具体的な投資の仕組みやメリット・デメリットにも表れています。

では、ビットコイントレジャリー企業への投資は、現物ビットコインと比べてどのような違いがあるのでしょうか? 

日本の代表的な事例である「メタプラネット」を通して、詳しく見ていきましょう。

メタプラネット(上場株式)の特徴(5つのポイント)

① 証券口座で手軽に管理でき、税制メリットも享受しやすい 

現物ビットコインの保有には暗号資産取引所の口座開設やウォレット管理が必要ですが、メタプラネットは日本の上場株式であるため、普段お使いの証券口座を通じて手軽に売買・管理が可能です。ウォレットやパスワードを自分で管理する必要はありません。

また、税制面でも株式同様の扱いとなる点が大きな特徴です。現物ビットコインの利益は雑所得として最大で約55%の税率がかかる場合がありますが、本株式は申告分離課税の対象となるため、税率は原則として約20%です。さらに、NISA(少額投資非課税制度)を活用すれば非課税での運用が可能となる点も、現物ビットコインの保有にはない、株式投資ならではの大きなメリットといえます。

② 企業の資金調達力を活かし、「1株あたりのBTC保有量」を増やす

現物ビットコインは自ら追加購入しない限り保有枚数は一定ですが、メタプラネットは上場企業の信用力を活かし、個人では困難な「有利な条件での借入」や「普通株式の増資」、「優先株式の発行」といった多様な資本政策を駆使してビットコインを取得しています。

いわば、企業の財務戦略(レバレッジや負債オプションも含む)を通じて、ビットコインの保有効果を効率的に高める構造を構築しているといえます。これにより、主要経営指標である「1株あたりのビットコイン保有量(BTC Yieldといいます)」の向上を図り、現物ビットコインの保有とはまた異なるアプローチでの価値創出を追求しています。

③ 事業収益による「1株あたりBTC」への貢献 

米ストラテジーの先行事例と異なる点として、メタプラネットはオプション取引等を活用した「ビットコイン・インカム事業」を展開しています。

これらの事業から生まれる収益を、ビットコインの追加取得や財務基盤の強化に資本配分することで、主要指標である「1株あたりビットコイン保有量」の増加に貢献させ、事業会社としての成長性の実現を追求しています。

④「現物ビットコイン」よりも値動きが激しくなる可能性あり 

メタプラネットは借入なども含めた財務戦略を駆使してビットコインを買い増しています。 

また、1株あたりビットコイン保有量の増加や、それに対する投資家の期待なども株価に反映されるため、「現物のビットコインをただ持っているだけ」の場合と比べて、株価の値動き(ボラティリティ)が増幅される傾向があります。上昇局面での恩恵が大きい反面、下落時の変動幅も現物以上に大きくなる点には注意が必要です。

ただし、投資家にとってはあくまで「現物株式」への投資となりますので、 個人の信用取引(レバレッジ取引)とは異なり、株価下落時に追証(追加証拠金)が発生したり、強制決済(ロスカット)されたりするリスクはありません。

⑤ ビットコインの管理や経営リスクに関して 

メタプラネットは、現物のビットコインを自分で管理する場合とは異なり、メタプラネットという「企業」への投資となります。

そのため、企業の保管先のセキュリティや取引相手(カウンターパーティ)の「管理リスク」はもちろんのこと、会社の業績・財務状況の変動や事業継続性といった、「経営リスク」を内包しています。これらは、現物ビットコイン単体を保有するのとは異なり、事業会社の運営能力や信用力に依存するからこそ発生する、株式投資ならではの留意点です。

こうした理由から、単にビットコインの価格変動を見るだけでなく、企業の財務状況やIR情報(適時開示)にも定期的に目を向け、事業の健全性を確認しながら投資を行うことが大切です。

以上が、現物ビットコインとメタプラネットの違いの紹介でした。

ここまで読んでみて、「ビットコイン投資って面白い」と少しでも興味を持っていただけたなら幸いです。

なかでも、現物ビットコイン以外に「ビットコイントレジャリー企業」という投資の選択肢がある、という新しい世界観や可能性を、この記事を通して少しでもお伝えできたなら嬉しく思います。

次回は、記事の途中でも触れたビットコイントレジャリー企業を理解する上で重要な BTC Yield(1株あたりのビットコイン保有量が増えること) について、詳しく紹介していきます。

Hiyoko ₿

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