
ビットコインの「買い時・売り時」を数値で判定:メイヤー倍率(Mayer Multiple)活用術
ビットコインは今、熱すぎるのか冷え切っているのか?第2回は相場の「体温計」ことメイヤー倍率を解説。200日線との乖離から、歴史的な買い場やバブルの絶頂を数値で判定する、シンプルかつ強力な手法を学びます。

ビットコインが盛り上がっている時に「今から乗るのは遅すぎる?」と不安になったり、逆に暴落している時に「怖くて買えない」と足がすくんだりしたことはありませんか?
そんな感情に左右されやすい投資の判断に、客観的な「数字」で答えてくれるのが、今回ご紹介する「メイヤー倍率(Mayer Multiple)」です。
第1回でご紹介した「価格モデル」が市場の全体像を把握するための地図だとすれば、このメイヤー倍率は、相場の過熱感を測る体温計。使い方は驚くほどシンプルです。
1. メイヤー倍率って何?
メイヤー倍率は、「今の価格が、過去200日間の平均価格と比べて何倍になっているか」を計算した指標です。
なぜ「200日」なのか? それは、世界中のプロ投資家が「相場が上向きか下向きか」を判断する境界線として、200日移動平均線を最も重視しているからです。この「相場の背骨」からどれだけ価格が離れたかを見ることで、市場の「やりすぎ(買われすぎ・売られすぎ)」をあぶり出します。
2. ひと目でわかる!数値の直感イメージ
メイヤー倍率の数値を見れば、今の相場がどんな状態なのかが一瞬でわかります。チャート内の点線の色と合わせて、以下の表をガイドにしてみましょう。

3. 「歴史は繰り返す」ことを全期間で確認
この指標がなぜ信頼されているのか。それは、過去のビットコインの歴史が見事にこの数値に従ってきたからです。

「2.4(赤)」を超えたらパーティーは終わり。「0.8(緑)」まで沈んだら反撃の準備。このシンプルなルールが、10年以上機能し続けていることがわかります。
4. 実際にチャートを「操作」してみよう!
Bitcoin.jpのチャート画面では、表示を切り替えることでより深い分析が可能です。
ステップ1:価格の「背骨」を出してみる
チャート上部の文字(凡例)から「200日移動平均(線)」だけを表示させてみてください。今の価格が、この青い「背骨」より上にあるのか下にあるのかを確認できます。
ステップ2:表示期間(Zoom)を変えてみる
「Zoom」ボタンで「Cycle 4」を選んでみましょう。直近数年の動きにフォーカスすることで、今の数値が過去数年の中でどれくらい低い(または高い)のかが鮮明になります。

5. 【実践】2026年4月、現在の「体温」は?
それでは、最新の「Cycle 4」のデータを見てみましょう。

2026年4月現在、ビットコイン価格(黒い線)は、青い200日移動平均線を少し下回る位置にあります。これに伴い、下のメイヤー倍率は緑色の点線(0.8)付近まで低下しています。
分析: 数値が0.8に近いということは、現在の相場は「熱すぎる」どころか、むしろ「歴史的な割安圏」に足を踏み入れていることを示唆しています。
周りのニュースがどれほど騒がしくても、この「体温計」を見れば、今はパニックになる時ではなく、冷静にチャンスを伺うべき時であることがデータから読み取れるのです。
6. おわりに
メイヤー倍率は、複雑な分析を必要とせず、初心者でもすぐに使える「最強の客観的指標」です。
第1回の「価格モデル」で、長期的なサポートラインを確認する。
第2回の「メイヤー倍率」で、今この瞬間の過熱感をチェックする。
この2段構えだけで、あなたの投資判断はぐっとプロに近づきます。まずは、今の数字が「2.4」に近いのか「0.8」に近いのか、自分の目で確認してみてください!
次回予告:
第3回は、ビットコイン全体の時価総額に隠された「本物の価値」を暴く「実現時価総額(Realized Cap)」を解説します。お楽しみに!



